MONOLOG

TRIGONの集大成と呼ぶに相応しい、 フルバランス設計のモノラルパワーアンプ
このコンポーネントは、TRIGONがパフォーマンスと技術ともに最高水準に到達したことを示します。アルミニウムとクロム、革新的な回路とデザインのエレガントな交わり、最上級の性能と品質が、TRIGONのプレミアムライン製品の特質です。
TRIGONのプリアンプはもとより、他社製品を含むあらゆるプリアンプから送り込まれる音楽信号を最大限に活かすことができます。傑出した出力、帯域幅、そしてスピードにより、卓越したディテールとリアルなダイナミクスで、音楽に含まれるすべての音響スペクトラムを難なく表現します。そのパワーハンドリング能力は、音楽信号の土台であるベース部分と最大限のフルパワーを完全にスピーカーへ送り込みます。いかなるスピーカーを接続しても、音楽が持つ深遠かつ壮大な力を余すことなく再現するために十分な力を提供できるでしょう。
MONOLOGはモノブロックのパワーアンプとして構成されます。この設計における長所の一つは、使用するスピーカーの近くに設置することが可能となり、パワーアンプの力を、よりダイレクトにスピーカーへ導くことができるメリットがご体感いただけるでしょう。また、電源回路を含む各チャンネルの増幅回路が物理的に分離されることによってチャンネルセパレーションが向上。再生時の音響空間をより正確に最適化し、三次元的な音場の広がりと深さ、そしてホログラフィックなステレオイメージを確実なものとします。MONOLOGの妥協しないブリッジ・トポロジーによる回路設計アプローチは、フルスケールのオーケストラ・イメージを余すことなく表現することに貢献しています。
充実した電源部とブリッジ・トポロジーによって、フォルテシモのときにもハイパワーをスピーカーに送りこむと同時に、それに負けない制動力を持って混濁することなく各パートを描き分ける。モノブロック構成によるサウンドステージ表現の見事さは、ボーカルとバッキングプレーヤー各々の存在感と適切な距離感を保ち、その場所の空気も再現しながらリスニングステージ上に実像を立たせる。そして、同時に微細な音楽のテクスチャーやニュアンスを丁寧に描きわけて、本物のリアリティを表出するのです。
これらはすべて音楽を観察するのではなく、音楽を聴く喜びを全身に与えてくれるための技術です。それはTRIGONが目指すものであり、そのための全てを備えているのが<MONOLOG>なのです。
製品名の<MONOLOG>は芝居での“独白”そのものです。モノブロックの本機は、ひとつのスピーカーシステムに対して1台で音楽を紡いでいます。シンプルですが、それがネーミングの由来です。
Bridge topology

出力段はブリッジ・トポロジーで設計されています。それはフルバランス・アンプとも呼ばれ、音楽信号の正相信号と180。反転した逆相信号を独立したアンプによって同時に増幅します。すなわち、MONOLOGの内部には2台の完全に独立したアンプがあることを意味します。接続されるスピーカーは、正逆2つのアンプの+(プラス)信号同士を終端する“橋(Bridge)”として接続されます。
  この構成の長所は、スピーカーユニットの振動板の前後の動きを、各々に独立したパワーアンプで制御できるという点にあります。すなわち、前に押し出す動きは正相用のパワーアンプで制御し、後ろに引き戻す動きは逆相用のパワーアンプで制御を行う、ということです。
  通常のアンバランス構成のパワーアンプであれば、自らの意思で制御できるのは前に押し出す動きだけであり、後ろに戻るときは振動板のエッジとダンパー、およびユニット背面の空気負荷に影響を受けながらなんとなく自由落下しているようなものです。
  振動板が前に動くときの速度と後ろに戻るときの速度、およびそのときに加わっている力が同一であればあるほど、リアルで精緻な音楽信号の再生が行えます。しかも振動板が戻る動きを行うときにはボイスコイルに逆起電力が発生します。これがそのままSPケーブルのー側を伝ってアンプのGNDを揺さぶる原因となり、微細な音楽信号の増幅に影響をおよぼすのです。
  しっかり動いてしっかり止める。このためにはブリッジ・トポロジーが有効なのです。これによって各々のユニットの正確な動きをコントロールすることが可能となり、より繊細でかつダイナミックなリニアリティの表現が実現できるのです。
電源部

MONOLOGには、いかなるスピーカーを接続しても音楽再生における十分なエネルギーを増幅回路の出力段に安定供給することができるように、電源部に500VA級パワートランス2基と合計80,000μF以上の大容量コンデンサを装備しています。これは、MONOLOGに内蔵されている正負のアンプブロック各々の電源部に、電源トランスと40,000μF以上のコンデンサが割り当てられていることを意味します。
出力段構成

各々の増幅部の出力段は、バイポーラTRによる5パラのコンプリメンタリ構成となっており、MONOLOGの内部には合計20個の出力素子が使用されています。最大出力は400W(8Ω負荷時)で、スピーカー出力におけるダンピングファクターは100以上(8Ω負荷時)となっています。
入力

MONOLOGの背面にはRCA(アンバランス)/XLR(バランス)の2系統の入力端子があります。これは“BAL/UNBAL”スイッチによって選択可能です。また、バランスライン出力を装備しており、入力された信号をそのまま次のパワーアンプへ受け渡すことができ、プリアンプの出力が1系統しかない場合でもバイアンプ接続へシステムを発展させることができます。なお、XLR入出力にはバッファアンプが装備されており、負荷の影響を受けにくい構成となります。
  また、トリガー入力(RJ-45コネクタ、動作範囲はおよそ4-10VのDC)を装備しているので、同規格、同タイプコネクタによるトリガー出力を持つプリアンプと組み合わせれば、接続された機器の電源を連動でONまたはOFFにすることができます。この機能は“AUTO”スイッチで使用を選択できます。
ゲイン切り替え

増幅部のゲインを、背面のスイッチによって20/26/32dBの3段階に切り替えることが可能です。これによって使用するプリアンプのゲインやスピーカーの能率に応じて、適正な音質、ボリュームの操作範囲を選ぶことが可能となります。
フロントパネル

フロントパネルのデジタル電圧計は、使用中のAC電圧値を表示します。この機能は背面のスイッチでON/OFFができます。大きなVUメーターは現在のアンプ出力を表示します。このメーターはLEDを使用しており反応は非常に迅速です。この機能も背面のスイッチでON/OFFができます。
防護回路

MONOLOGは、パワーアップ時に内部の防護回路が出力端子間のインピーダンスをチェックします。スピーカーの定格インピーダンスが2Ω以下の場合はMONOLOGを使用することはできません。しかし、動作時のリアルタイムでのインピーダンスチェックは行いませんので、通常動作時に一時的に2Ω以下にインピーダンスが下がっても防護回路が働くまでは正常に動作し続けます。
MONOLOG Power Amplifier〈仕様〉
最大出力 650W(4Ω)、400W (8Ω)
入力端子 RCA入力×1系統、XLR入力×1系統
出力端子 バイアンプ用のXLRライン出力
入力インピーダンス 47kΩ(RCA/XLR)
入力感度 1.2V(増幅度が32dBのとき)
S/N比 -103dB(1W時4Ω)
ノイズフロア -106dB(1W時4Ω)
ひずみ率 0.03%未満
再生周波数帯域 0.5Hz-250kHz(-3dB)
残留ノイズ アンバランス:100μV(A-weighted), 140μV(unweighted)
バランス:150μV(A-weighted), 220μV (unweighted)
ゲイン調整 20/26/32dbで選択可能
チャンネルセパレーション 80dB以上(1kHz)
付属品 VOLT電源ケーブル
型番 MONOLOG/B(ブラック)、MONOLOG/S(シルバー)
重量 23.9kg
サイズ(端子含む) H170×W299×D464mm
本体価格 ¥1,800,000ペア(税別)
¥2,000,000(税別)※ハイグロスクロム/CR
・マニュアル(PDF)ダウンロード monolog-ja.pdf/約320KB
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※製品の仕様、規格、デザイン、価格は改善等の為予告なく変更する場合がございます。